ごんさんぽ

なんかまとめたいときに使いたいです

曽我物語巡り旅 1日目

 

 目次

 

 前書きは読み飛ばしてください。

 

 

  • 前書き

 

突然ですが私は刀剣乱舞のミュージカルが好きでして、2019年の7月ですね、推しのキャラクターがどうやら曽我物語をモチーフに舞台をされると。

どうしてもチケットを入手して観劇をしたかったのですが、残念な結果となり、それはいいとして(よくないんですけど)ライブビューイングのチケットはなんとかもぎとりましたので、

それを楽しみに、予習をしよう!ということでこちらの本を読みました。

 

https://www.amazon.co.jp/曽我物語-現代語で読む歴史文学-西沢正史/dp/4585070656

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めちゃめちゃおもろい。

え〜兄弟…  仲良き兄弟は美しきかな…  かわいい… すてき…(語彙力…)

とにかくとっても面白かったわけです。なんとなくナヨっとした兄(すぐ誤魔化したりする)だけどいざというときは頼もしさを見せる兄と、頑固一徹で兄と一緒に敵討を遂げることしか考えてない弟がとんでもなく良かったです。

 

無事にライブビューイングも観劇し、本で読んだ現代語訳と公演を比べながら考察・妄想を深める日々…

そして、公演に出てきた瞽女が言う「令和の世までこの物語を語り継ぐ」という旨が、この公演のテーマの一つ。

それを受けて、私にできることは、

 

そうだ、曽我物語巡り旅しよう

 

鉄は熱いうちに打て が最近のモットーの私。曽我兄弟という字面だけで萌えられる今だからこそ、行くしかない!

18切符を片手に、まずは静岡県富士宮市に参ります。

 

 

また、巡る際に大変参考にさせてもらった本がこちら。

 

www.amazon.co.jp

*2

もうほぼこの本の内容に沿って動いています。曽我物語のあらすじと、難しい単語の細かい説明も載っていてわかりやすかったです。おすすめ。

 

 

そして、案内役?として、例の公演の衣装を着せられたもちもちマスコットのひげきりとひざまること、いちまんくんとはこおうくんに登場してもらいます。

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よろしくお願い申し上げる!

 

 

 

東海道本線富士駅に到着、乗り換えして身延線に乗り富士宮駅へ。そこからバスで一本、かの有名な白糸の滝へ向かいます。

 

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白糸の滝。涼し過ぎて住みたかったです。

 

今回白糸の滝は本命ではなく、お目当はこちら。

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白糸の滝に向かう道のりの手前にございます、音止のです。

 

このあたりは、物語の終盤、富士の裾野のあたりになります。敵討を遂げたところらへんです。

兄弟が敵討に向かう直前に相談をしていたところ、滝の音がうるさ過ぎて、兄弟が 滝もこっちの事情考えやがれ! 的な感じのことを呟いたところ、なんと音が止まったという逸話があるとか。

たしかに、物凄くゴウゴウと大きな音です。

白糸の滝が女滝、音止の滝は男滝と称されるようです。それくらいの力強さ。

 

さて、その兄弟が相談していたという場所が、音止の滝から歩いて4,5分くらいのところにありました。

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曽我の隠れ岩

 

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コソコソ……

 

ここで相談をしていたということですが、水の音は聞こえるものの

……滝の音が聞こえない。

ゴウゴウな迫力な音はこの岩の位置から聞こえません!あれ?

音止の滝として流れ落ちる川のせせらぎは聞こえるんですけどね… その川に架かっている橋がこちら。

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滝の音…聞こえないぞ… 兄弟が音を止めてからあの場所からは音が聞こえないようになっているのか…?

と様々思考を巡らせながら歩くこと1分。

 

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工藤祐経の墓

このあたりで討たれ、葬られたとの逸話です。本当の墓かどうかは  ? です。墓というよりも、供養塔って感じです。これから出てくる墓と称されたところも、全てそんな感じです。地域の人々の鎮魂の思いから生まれた供養塔… みたいなのがたくさんです。

この工藤祐経の墓は、ちゃんと後ろに盛り土がしてあって大きめの石が乗っかっておりました。

 

それにしても、当時はそんな滝の近くに屋敷があったんですね… 私が読んだ現代語訳には滝の描写は無かったと記憶していますが、当時はあまり有名ではなかったのだろうか…と思いを巡らせつつ。

 

ここから、バスに乗っても良かったのですが1kmちょっとの距離でしょうか、歩きまして次の目的地に参ります。

 

 

 

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今回の旅で曽我八幡宮に二社行きますが、そのうちの一つ、富士宮の方の曽我八幡宮です。

こちらは、兄の十郎が討たれたあたりだそうで、頼朝が畠山重忠に兄弟の英魂を祀らせるように遣わして住人に祀らせた、という社伝があるそうです。

 

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いくら屋敷が大きくても、祐経討ったところから十番切りして兄が討たれたところまで1kmは離れてないだろ、と思いながら、

 

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歩いていき、林の中へ上がっていく階段を登っていきますと、

 

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供養塔が。

こちらも墓と銘打つ看板もありますが、地域の人々の兄弟への鎮魂の祈りから生まれた供養塔だそうです。

手を合わせて目を瞑ると、さわやかな風が流れてきて、小鳥のさえずりが聞こえてきます。

 

 

1日目はこれで終了です。

富士宮駅と同じ身延線の駅で、入山瀬という駅があり、そこも曽我兄弟スポットがあるのですが時間がなくなってしまったので、後に回します。

私たちは今回の旅の拠点、小田原へ向かいました…

 

 (これはどうでもいいのですが、この日の曽我八幡宮あたりでもちマスいちまんくんのお団子が取れちゃいまして、以後お団子ありません。)

 

 

 

続く

↑リンク先、2日目

*1:曽我物語 (現代語で読む歴史文学)』西沢正史 (監修), 葉山修平 (翻訳)  勉誠出版

*2:曽我物語 (物語の舞台を歩く)』坂井 孝一 山川出版社